観音霊場

【安房国札観音】開帳は再度延期に

お出かけ 安房国札三十四観音 日記 観音霊場

千葉県南部の館山・南房総両市に札所が広がる「安房(国札)観音霊場」は、通例は丑年に本開帳、午年に半開帳が行われ、丑年に当たる昨年(2021年)は本開帳が行われる予定でしたが、コロナ禍の為に今年に延期されていました。
霊場会の公式サイトによれば、昨今の感染拡大を受け、安房国札観音の本開帳を来年に再度延期するとのことです。

丑歳御開帳「安房国札観音霊場御開帳」開催延期のお知らせ

一方、この春は安房国札と同様の理由で開帳が1年先送りされた神奈川の三浦観音霊場や、さいたま市周辺の足立十二薬師(南・北とも)など各地で観音霊場や薬師霊場の開帳が予定されています。こちらの動向も気掛かりです。

山形の観音霊場で3年連続の御開帳

寺社巡礼 庄内三十三観音 御開帳情報 日記 最上三十三観音 置賜三十三観音 観音霊場 霊場巡礼

山形県の「庄内三十三観音」で今年の10月末まで御開帳が行われているが、同じ県内にある他の2つの観音霊場でも、来年、再来年と続けて御開帳が行われるそうだ。

このうち、来年(2019年)の5月から10月までの予定で御開帳を行うのは、「置賜三十三観音」。もう一つの「最上三十三観音」では、再来年(2020年)の5月から10月の予定で御開帳を行うという。

この3つの観音霊場では既に、合同のWEBサイト「やまがた出羽百観音」が立ち上がっている。コンテンツも充実していて、やる気も受け入れ態勢も十分なようだ。

東北の観音霊場は以前からお参りしたいと思っていたが、この機会にどこか1霊場でも叶うだろうか…。

【御開帳情報】坂東20番・西明寺(9/28まで)

坂東三十三観音 御開帳情報 日記 観音霊場 霊場巡礼

坂東三十三観音の20番札所である西明寺様の公式サイトによりますと、地元で行われているイベントに合わせ、今月6日から28日まで、ご本尊の十一面観世音菩薩の開帳を行うほか、18日には御住職の著書『般若心経の秘密』出版記念を兼ねた護摩法要を行う由です。

住職の著作「般若心経の秘密」出版(西明寺公式サイト)

西明寺様の周辺では、多彩なイベントが企画されています。
一度時間を作っていってみようと思いますが、例によって時間がとれるかどうか…。

【御開帳情報】伊那・仲仙寺は4月18日~5月6日

お出かけ 寺社巡礼 御開帳情報 日記 観音霊場 霊場巡礼

長野県伊那市の西部にあり、「羽広観音」の愛称を持つ天台宗の古刹・仲仙寺で4月18日から5月6日まで、開創1200年を記念して御本尊の十一面観世音菩薩が特別開帳されます。

仲仙寺公式サイト

仲仙寺が開創1200年 4月に本尊秘仏を特別御開帳(長野日報)

地元紙の報道などによると、仲仙寺の定期開帳は60年ごとで本来ならば17年後になりますが、今年は開創1200年の節目の年に当たるため、特別に御開帳を行うことにしたようです。このお寺は信州三十三観音の22番札所や伊那諏訪八十八ケ所の1番札所を務めており、御開帳で地元の霊場に対する関心が高まるといいのですが。

ちなみに伊那諏訪八十八ケ所は御開帳霊場となっており、一部のサイトでは次回の御開帳は23年後の2038年と紹介されています。弘法大師霊場が御開帳霊場となっているのは、50年ごとに開帳される千葉県の安房八十八ケ所などと共に珍しい存在ではないでしょうか。その頃、私は生きているのだろうか…。

お参りしたい病、再び・・・

お出かけ 佐久三十三観音 日記 観音霊場

仕事の関係で、マイカーを使って長野県の南部にお出かけ。時間の関係で職場には戻らずに自宅に直帰することにしていたので、下諏訪から和田峠越えで佐久平に出て、高速道路に上がるルートを取ることにした。
インターに向かって車を走らせていると、車窓越しにお寺の看板が見え、「佐久三十三観音霊場札所」の文字が見える。観音様のものだろうか、境内には赤い幟がいくつもはためいている。

気になって帰宅後に調べてみると、寛政年間に開創された霊場で現在でもお参りが可能となっており、一部の札所を除き納経もできるようだ。

天台宗医王院公式サイト

上記サイトによれば西国の写し霊場の由で、案内書もあるようらしい(現在でも入手可能かどうかは不明)。長野県内では近年になり諏訪平で「諏訪三十三観音」が発足していることもあり、地域の観音信仰が盛んなのかもしれない。諏訪平から伊那谷にかけては、お四国の写し霊場もあったはずである。

武蔵国三十三観音巡り(その18)

お出かけ 寺社巡礼 日記 武蔵国三十三観音 観音霊場 霊場巡礼

武蔵国三十三観音巡りの続きである。

32番札所 岩平 観音寺

31番さんを出て、車を西に進めて32番札所の観音寺さまに向かう。ここからは再び、中川の東側(左岸)の札所となる。

中川に架かる「弥生橋」の東詰を左折し、案内に従って細い道に入ると、すぐに観音寺さまである。現在は地区の集会所となっており、道路に面したわずかばかりの敷地に角塔婆が建てられ、札所本尊の千手観世音菩薩に善の綱が結ばれている。

こちらも建物の周辺にお地蔵様などが建立されており、かつては仏堂が存在していたようだ。境内には石像のお大師様を祀った小さなお堂もあり、送り大師の風習があったことがうかがえる。

納経帳には、「松伏町岩平組 千手観世音菩薩 古利根三十二番」の墨書印が改めて捺された。この霊場、ひょっとすると「古利根三十三観音」という別名があるのかもしれない。

(地元持 松伏町下赤岩299−2)

33番札所 川藤 東泉寺

32番さんを出て中川沿いの街道を南へ下り、新川橋の交差点を東に入って33番札所の東泉寺に向かう。

こちらは曹洞宗のお寺で、境内は禅宗のお寺らしい佇まいだ。札所本尊の正観世音菩薩は、本堂手前にある観音堂で御開帳されている。
納経帳兼案内書では、できるだけ一筆書きで回れるようにとの配慮から、このお寺の先にある3番さんで結願するように記されているが、私はできるだけ順打ちになるよう回ってきたので、札番通りこちらのお寺で結願となる。
結願証などの扱いが分からないのでご住職に尋ねてみると、こちらのお寺で頂けるという。心ばかりの灯明料を包み、こちらで授与していただくことにした。

お納経や結願証の手続きを待っている間、お寺の方に勧められて、観音堂の近くに建つ薬師堂を見せていただいた。お薬師様も立派だが、十二神将が大変美しい状態で祀られており驚く。かなり古びた建物だが、天井絵も美しい状態で残されている。
聞けば、お薬師様も以前は定期的なご開帳があった由だが、ここ数十年はその伝統も絶えてしまい、お薬師様を拝む機会はほとんどないそうだ。お薬師様や十二神将、天井絵のいずれも特に文化財指定は受けていないという。行政の文化財担当者が、その存在に気付いていないようだ。もったいないことである。

(曹洞宗 吉川市川藤220)

武蔵国三十三観音巡り(その17)

お出かけ 寺社巡礼 日記 武蔵国三十三観音 観音霊場 霊場巡礼

番外札所(非公式) 増森公民館

30番の宝生院さまに向かう途中で見つけた、納経帳兼案内書には載っていない御開帳の件、お札所で「非公式番外」であることを伺った以上、お参りしないわけにはいかない。
建物の前は広場のようになっており、ご厚意に甘えて車を置かせていただいてお参りする。

札所本尊は聖観世音菩薩。武蔵国霊場の観音様では大きい方に入る部類ではないだろうか。上がってお参りをとのことで、ご本尊様の前で精いっぱいのお勤めをさせていただく。
堂守をされていた方に開帳の縁起を訪ねると、どうもかつて30番さんを務められていた観音寺さまに関係があるご本尊らしい。正規の番付に載っている札所ではないが、武蔵国霊場の総開帳に合わせて御開帳を行うのが習わしだという。ただし、お納経の扱いはしていないとのことだ。

札所名があるはずだが、聞き漏らしてしまったので、仮に施設名の「増森公民館」で表記させていただく。敷地の片隅には古い石碑も建っており、かつて何らかの寺院仏堂があったのはほぼ間違いないところだ。
地図はこちらから。

(地元持 越谷市増森1775)

番外札所(非公式) 増森新田センター

増森公民館さまでお参りした時、「近所でもう1カ所、同じように御開帳を行っている」というお話を伺った。どうもわかりにくい場所のようだが、粗々の道順を聞いてお参りに出かける。
案の定道に迷ってしまったが、道を聞きに立ち寄ったコンビニで、地域の方が分かりやすく説明してくださり、どうにかたどり着くことができた。ありがたいことである。

御開帳が行われていたのは、新方川の堤防に沿って建つ、地域の集会所のような建物。カーナビなら近くの「日産部品埼玉販売」を仮の目的地としてセットすると分かりやすいだろう。
こちらも建物の正面に角塔婆が建てられ、建物奥に祀られている札所本尊の聖観世音菩薩と善の綱で結ばれている。こちらの観音様も、武蔵国三十三観音のご本尊としては大きめの部類に入るのではないだろうか。

詳しい縁起を聞くことはできなかったが、増森公民館同様に、武蔵国霊場の総開帳に合わせて御厨子を開くのが習わしだという。建物の近くには墓地があり、やはりここにもかつて寺院仏堂が存在したのだろう。札所名は増森公民館と同様、仮に施設名の「増森新田センター」で表記させていただくことにする。
地図はこちらから。

(地元持 越谷市増森2丁目)

31番札所 増林 林泉寺

2つの番外さんのお参りを済ませ、県道平方線に戻り、31番札所の林泉寺さまに向かう。大した距離ではなく、道案内の看板も分かりやすかったこともあり、ほんの数分でお寺の駐車場に着いた。

近くに越谷市の斎場が出来たのに合わせたのだろうか、境内はかなり整備されている印象を受ける。本堂とは別に立派な観音堂があり、御開帳はそちらで行われている。観音堂には札所本尊の正観世音菩薩のほか、子安観音が祀られている。
お参りの人がかなり多かったが、こちらでもお堂に上がってご本尊の前でお勤めすることができた。寺族の方がお寺の歴史などについて分かりやすく説明してくださったのはありがたい限り。なお、こちらのお寺の観音さまは、毎年4月18日前後の日曜日に御開帳されるという。

(浄土宗 越谷市増林3818)

武蔵国三十三観音巡り(その16)

お出かけ 寺社巡礼 日記 武蔵国三十三観音 観音霊場 霊場巡礼

武蔵国三十三観音巡りの続き。

29番札所 東方 観音寺

番外さんを出て大聖寺さまの駐車場に戻り、納経帳兼案内書の指示に従い、街道を東に向かって車を走らせる。
29番札所の観音寺さまは、大相模公民館のところで街道から北に入ったところにある。こう書くと28番さんや番外さんから近そうに思われるが、地籍は越谷市東部の大成町に属しており、イオンのレイクタウンモールにほど近い場所である。

こちらの札所本尊は十一面観世音菩薩。高度成長期以降、寺域は何度も整備を重ねられた由で、境内はよく整った印象だ。かなり立派な大師堂もあるが、このあたりの弘法大師霊場の札所にもなっているのだろうか。
納経所では御影をいただくことができた。札所本尊の観音様は慈覚大師作と伝えられているが、御影に描かれているのは錫杖を持った長谷寺式の十一面観世音菩薩である。

(真言宗豊山派 越谷市大成町1-2262)

30番札所 増森 宝正院(観音寺)

29番さんを出て、30番の宝正院さまに向かう。直線距離はそれほど離れていないのだが、川に橋が架かっておらず遠回りの移動となる。おまけに国道4号バイパスの東埼玉道路の部分開通で、私の以前の記憶や納経帳兼案内書の地図と実際の道路状況が食い違っており、ナビを頼りに移動する。移動の途中で、地区の集会所のような建物の前に角塔婆が建てられ、善の綱が結ばれていることに気付く。

こちらのお寺も寺域の整備が進んでおり、何となくすがすがしい印象を受ける。観音堂に祀られる札所本尊は正観世音菩薩である。
札所名にカッコ書きで別の寺号が記されているのは、かつて観音寺が札所であったことを伝えるものだ。

お納経の時に、来るときに気付いた集会所に建てられた角塔婆の件について尋ねると、「期間を武蔵国霊場にそろえる形で、御開帳を行っている」と教えていただいた。やはり非公式番外が存在するのだろう。

(真言宗豊山派 越谷市増森1680)

武蔵国三十三観音巡り(その15)

お出かけ 寺社巡礼 日記 武蔵国三十三観音 観音霊場 霊場巡礼

武蔵国三十三観音巡りの続きである。

28番札所 西方 五郎兵衛屋敷

しばらくの間、越谷市内の札所巡りが続く。27番さんを出てすぐ元荒川を渡り、28番札所の五郎兵衛屋敷さまに向かう。札所自体にもわずかな駐車スペースはあるようだが、納経帳兼ガイドブックの勧めに従い、大聖寺さまの駐車場に車を止めてお参りする。
札所名に「屋敷」の文字が入っているが、現在は地区の集会所然とした建物で、その中で札所本尊の正観世音菩薩が御開帳されている。札所自体は通りから奥まった場所にあるが、近くの大きな交差点に派手な看板が掲げられていたのと、路地の入口にはお約束の御開帳の幟が立ち、道に迷うことはなかった。

こちらでは、お接待に握り飯をいただいた。よく考えたらきちんと昼飯を食べずにお参りしていたので、このお接待はありがたい。きちんとお礼のご挨拶をして、次にお参りする番外さんに向かった。

(真言宗豊山派 越谷市相模町6丁目・番場自治会館)

番外札所 大聖寺境外観音堂

続いて、大聖寺さまの本坊を挟んで反対側にある、番外札所の大聖寺さまの境外観音堂に向かう。
大聖寺さまは、「大相模不動尊」という通称で地域から親しまれている。天宝勝宝2(750)年に開かれた歴史ある寺院で、徳川家康とのかかわりが深いことでも知られている。
札所本尊十一面観世音菩薩を祀る境外観音堂は本坊から数百メートル西に行った場所にあり、普段は地域の方が管理されているようだ。これまでは非公式番外という位置付けだったが、今回の御開帳からは霊場会公認の番外札所として位置づけられるようになったという。

お参りに訪れると、地域の方が集まり、堂守をしながらささやかな宴を開いているところだった。私は車で回っているのでお酒は勘弁していただいたが、非公式番外時代のことを含め、いろいろと興味深いお話を聞くことができた。
非公式番外は多くの場合ガイドブックなどでも扱われず、余所者にはその存在をつかみずらい。最近になって分かったことだが、この春に御開帳を行った葛飾坂東霊場でも、実は数カ所非公式番外があるのだという。

(真言宗豊山派 越谷市相模町6丁目)

武蔵国三十三観音巡り(その14)

お出かけ 寺社巡礼 日記 武蔵国三十三観音 観音霊場 霊場巡礼

武蔵国三十三観音巡りの続き。

27番札所 越谷 天岳寺境外観音堂

26番さんを出て、越谷市内に向かう街道を進み、27番札所となっている天岳寺さまの境外観音堂に向かう。
札所となっている観音堂は、天岳寺さまの本坊とは少し離れた、日光街道から東に入った場所にある。札所本尊は正観世音菩薩である。

こちらの札所は駐車スペースがほとんどなく、近くの路上に車を止めてのお参り。余地はあるが何分越谷の市街地だし、警察の巡回でもないかと冷や冷やしながらお勤めをさせていただいた。

納経帳には、「子育聖観世音菩薩」の印が押されていた。由来は聞き漏らしてしまったが、子育てに霊験のある観音様として地域の信仰が厚いのだろう。

(浄土宗 越谷市越ヶ谷5丁目)

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