送り大師を伝える努力
先日のブログで送り大師のことを取り上げて以来、首都圏各地の送り大師風習のことをいろいろ調べるようになった。さまざまな情報に当たる中、非常に興味深いサイトを見つけたので、ご紹介する。
相馬霊場は茨城県の取手市周辺に札所が点在する、江戸時代に開創されたお四国の写し霊場である。現在は地域の篤信家の皆さんを中心に「巡る会」を作り、霊場の護持に当たっている由。
現在は年に5回ほどウオーキング形式の区切り打ちを行い、2年で結願になるそうだ。公式サイトは大変分かりやすく、資料も充実している。区切り打ちイベントの実施やら資料の作成やら、いろいろとご苦労がおありのはずで、ただただ頭の下がる思いである。
相馬霊場もかつては送り大師の風習があったのだろう。ただ、送り大師は農閑期と農繁期を区切るイベントとしての意味合いもあったはずで、地域の都市化・住宅地化が進むに従い、古来の姿をそのまま伝えるのは困難になるのは否めない。区切り打ちになるのも、現代社会ではやむを得ない(この点において、取手から東京寄りの柏や印西で、送り大師の風習が受け継がれているのは特筆される)。
何はともあれ、お参りの人が増えないと霊場の護持が難しくなるのは歴史の示す通り。
昨今の巡礼ブームで、地元の霊場に目を向ける人が増えてくれるといい方向に回りだすはずなのだが…。
2013年11月7日 1:42 AM
コメントを残す