江戸三十三観音めぐり(3)
今週は土曜日が出勤で、代わりに木曜日が休み。江戸三十三観音巡りの続きに出掛けてきた。
札所14番 神霊山金乗院
池袋から地下鉄副都心線で雑司が谷に出て、急な坂を下りること数分、札所14番の金乗院に着く。
ここは「目白のお不動様」で知られる、真言宗豊山派のお寺。札所本尊は聖観世音菩薩だ。
目白のお不動様は結構有名だから大きなお寺とばかり思っていたが、コンパクトな境内にちょっと驚いた。しかし、このお寺は真言宗豊山派の小野塚幾澄管長の自坊でもある名刹で、都内の遍路道として知られる「御府内八十八箇所」の札所38番でもある。
目白のお不動様はもともと新長谷寺という別のお寺を指していたが、新長谷寺が戦災に遭ったため、戦後に合寺し不動明王を祀るようになっている。お不動様は、本堂右手の小さなお堂に安置されている。
(豊島区高田2-12-39)
札所15番 光松山放生寺
札所14番を出て、都電の面影橋電停のところで神田川を渡り、早稲田大学のキャンパスを巻くようなルートで、札所15番に向かう。途中にあった水稲荷神社にもお参りして、御朱印を頂く。
札所15番の光松山放生寺は、「一陽来福創始の寺」として知られる、高野山真言宗のお寺。札所本尊は聖観世音菩薩。金運や虫封じに御利益のある観音さまという。
お寺に着くと、本堂ではお葬式の準備の真っ最中。観音様は本堂右手の観音堂に祀られていて、こちらは気忙しい様子ではなかったが、慌しくお参りする。ここは灯明をあげてお線香を焚けるようになっていたので、私も従う。
お参りを終えて観音堂の中にある納経所を訪ねると、堂守の女性が「住職が手が放せないので、書き置きで良いですか?」と聞いてくる。状況は分かっているしお参りできただけありがたいので、お言葉に甘える。朱印帳にきちんと書き置きの半紙を張って頂き、お姿も添えてくださったので、ちょっと恐縮ものだ。
日を改めて本堂の方にもお参りしよう。
隣接する穴八幡にもお参りして、こちらでは「一陽来復」と墨書きした御朱印を頂いた。
(新宿区西早稲田2-1-14)
※放生寺のホームページはこちら。
※葬儀の準備中だったため、写真はありません。
札所16番 医光山長寿院安養寺
知人に教えてもらったそば店「長岡屋総本店」で昼食を取り、そのまま歩いて神楽坂にある札所16番の安養寺に向かう。
安養寺は「神楽坂の聖天様」として知られる、天台宗のお寺。札所本尊は十一面観世音菩薩で、お寺の本尊は薬師瑠璃光如来だが、現在のご住職が比叡山で荒行を達成された時に贈られた聖天様を御本尊と思っている人が多いのではないだろうか。出世開運にご利益のあるお寺なのは間違いないところだが。
庫裏に御朱印を頂きに伺うと、本堂を開けて下さって御本尊を拝むことができた。御宝前で般若心経を唱え、ご住職の奥様から仏様や飾られている仏様の絵についてのお話を伺う。聞けば、奥様は滋賀県の御出身。かつて滋賀県の新聞社に勤めていた私とは意外なご縁である。
(新宿区神楽坂6-2)
札所18番 金鶏山真成院
札所番号が一つ飛ぶが、できるだけ合理的に回るため先に札所18番の真成院にお参りする。ここは四ツ谷の、以前文化放送があった辺りにある高野山真言宗のお寺で、「四谷霊廟」の通称の方が通りが良い。札所本尊は潮干十一面観世音菩薩。
「潮干観音」とは聞き慣れない名前の観音様だが、その昔このお寺の一帯は海が近く、潮の満ち引きに合わせて観音様の台石が濡れていたことに由来するのだとか。ここは、関東九十一薬師や御府内八十八箇所の札所でもある。
お寺の建物は納骨堂を合築したビル形式になっていて、そのことから「四谷霊廟」という別名があるのだが、観音堂はその一番上の階にある。受付でお参りに来た旨を告げると、観音堂に入ってお参りしてくださいとのことで、お言葉に甘える。
こちらは癌など難病に霊験があるお寺として知られる。先代のご住職は、密教関係の本を多数出版されている織田隆弘師である。
(新宿区若葉2-7-8)
真成院ホームページはこちら。
札所17番 如意輪山宝福寺
四谷三丁目から地下鉄丸の内線で方南町に向かう。地図で見ると方南町駅からの距離は大したことないのだが、道が入り組んでいて分かりにくい。何やら警戒中の警察官に道を尋ねたが、管轄が違うとのことで素っ気無い返事。持参の地図を頼りに、どうやらたどり着いた。
境内は23区内のお寺とは思えない広さで、辺りには静寂さが漂っている。ここは真言宗豊山派のお寺で、通称は「中野観音」。札所本尊は如意輪観自在菩薩で、すべての願いを叶えてくれるとされる観音様である。
観音様は本堂左側にある、木造のお堂に納められている。文字が消えかかった札所の看板が、歴史を物語っている。若い奥様が御朱印の対応をして下さったが、ものすごく礼儀正しく、いかにも「寺庭婦人」という趣の方である。
(中野区南台3-43-2)
札所19番 医王山東円寺
地下鉄の車庫を回り込むようなルートで、今日の打ち納めとなる札所19番の東円寺に向かう。お日さまが大分傾いてきたので、ちと先を急ぐ。
東円寺も真言宗豊山派のお寺で、札所本尊は聖観世音菩薩。観音様は本堂左側の観音堂に祀られている。
ここのお寺、寺務所の建物がものすごくモダンな造り。納経所になっている1階の受付など、まるで美術館のロビーのようでちょっと戸惑うが、出てこられた女性はきびきびと御朱印の対応をして下さった。
(杉並区和田2-18-3)
この後は新宿で行われた、転勤する同僚の内輪の送別会に合流。
次回は虎ノ門の札所20番から回る。
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サーバーのレスポンスが異常に悪い状態が続いており、今回も取り急ぎ文字のみのアップとなること、悪しからず。
サーバー障害が長期化しそうなので、使うサーバー屋の乗り換えを検討中。
2009年2月9日 11:35 PM
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