栃木県立博物館で仏像・仏画展

お出かけ 円空仏 日記

朝、何となく眠気が取れず部屋でごろごろしていると、一足早く目を覚まし新聞を読んでいた妻が、栃木県立博物館で開かれている仏像展で、今日の午後から展示解説が行われることを教えてくれた。現金なもので仏像展と聞くと体の怠さはどこへやら、着替えてお出掛けの準備である(妻は呆れていたに違いない)。

下野の仏像と仏画(栃木県立博物館公式サイト)

今日は県内で駅伝大会がある日だったので、ナビで迂回路を探しながら車を走らせる。考えることは皆同じのようで、普段だったら絶対込むはずのない道が渋滞する有り様だったが、何とか展示解説の時間に間に合った。
展示解説をしているのは、まだ若い学芸員の方。展示の銘版に添えられていたキャッチコピーが何となく斬新な感じがしたのも、これで納得。ユーモアを交えながらの解説は、なかなか面白かった。仕事の途中によく立ち寄るお寺が所蔵する立派な毘沙門天と吉祥天も出展されていたが、このお寺にこのような仏像があるとは知らなかった。展示解説には50人近くが参加していたが、県内ではこうした仏像展がなかなか開かれず、貴重な機会ということもあったのだろう。

開設の終了後は、様子を見守っていた年配の学芸員さんと今回は出展がなかった円空仏談義。私と同じく、県内での円空仏確認例があまりにも少ないことに疑問を感じておられたようで、私の暮らす街の寺院・仏堂をくまなく調査した折にも全く確認できなかったことを教えていただいた。

栃木と同じく、円空さまが幾たびとなく足跡を残している埼玉県内では、中山道沿いや日光街道沿いの各地で円空仏が残されている。この学芸員さんは、円空さまが県内では、日光街道でなく例幣使街道を利用したのではないかとの仮説を立てられていた。ならば、足利周辺での発見事例が目立つことは説明がつく。県内で円空仏を探すためには、円空さまがたどった足跡を確定するのが先決のようである。

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