豊島八十八カ所巡り(8)

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昨日の土曜日(27日)は、梅雨の晴れ間で絶好のお参り日和。暑くなりそうだったが、豊島八十八カ所巡りの続きに出掛ける。今回は板橋区内のお札所を回るが、暑さ対策も兼ねて例の菅笠を被っての巡礼だ。

 

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札所77番 青蓮寺

東武東上線の成増駅でバスに乗り換え、札所77番の青蓮寺に向かう。ネットで検索したバスと停留所に待機していたバスの系統番号が違っていて、ちょっと焦るw

青蓮寺は真言宗智山派のお寺で、本尊は薬師如来。御府内八十八カ所(19番)や荒川辺八十八カ所(86番)の札所も兼ねている。こじんまりとした境内だが、訪れる人が絶えず結構賑やかなお寺だ。納経の対応をして下さった奥様と世間話をしている間にも、結構な数の来客がある。間もなく「東京盆」の季節を迎えるせいもあるのだろうが、地元と密着したお寺であることは間違いない。

奥様の話だと「最近は豊島の巡礼の人が増えて、嬉しい限り」とか。まさかこのブログのせいではないだろうが、巡礼する者として仲間が多いのは心強い。
(青蓮寺 東京都板橋区成増4-36-2=2009年6月27日巡礼)

 

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札所51番 清涼寺

青蓮寺で道順を教えていただき、札所51番の清涼寺に向かう。東京大仏に程近い場所だ。

こちらは真言宗智山派のお寺で、本尊は不動明王。新築されて間もないモダンな本堂が印象的である。
訪れた時は法事の真っ最中で、邪魔にならぬよう小さな声でお勤めをしてから庫裏に納経に伺うと「もう少しで法事が終わるから、住職に書いてもらう方がいいでしょう」とのこと。お言葉に甘えて待たせていただくが、わざわざ茶菓を出してくださり、申し訳ない限り。

程なくお見えになったご住職は、どことなく三遊亭円歌師匠に似た風貌。歯切れの良い江戸っ子言葉を使われるので、そのイメージが強くなるのか。そういえば円歌師匠も出家されて、僧侶(日蓮宗だが)との二足のわらじを履いていたはずである。こちらでも次の札所への道順を教えていただいた。気遣いに感謝である。
(清涼寺 東京都板橋区赤塚4-8-3=2009年6月27日巡礼)

 

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札所23番 泉福寺

途中で見つけた中華料理屋さんで昼飯を食べてから、札所23番の泉福寺へ。板橋区赤塚支所の近くだが、通りから奥まった場所に本堂があり、気をつけていないと通り過ぎてしまうような場所にある。

泉福寺は真言宗智山派のお寺で、本尊は不動明王。本堂には「豊島八塔霊場第四番」の扁額が掛かっていて、御詠歌はこちらのものを唱えた。御住職に伺うと、今の豊島八十八カ所のルーツの一つなのだとか。このお寺には区の指定文化財になっている十一面観世音菩薩の立像もあって、絵葉書と略縁起を頂いた。柔和な表情の本面が印象深い。
(泉福寺 東京都板橋区赤塚6-39-7=2009年6月27日巡礼)

 

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札所35番 安楽寺

泉福寺から東へほとんど一直線、札所35番の安楽寺に向かう。2キロほどの歩きだろうか、日差しを遮るものがなく暑さが増してくる。

安楽寺は真言宗智山派のお寺で、本尊は阿弥陀如来。立派な長屋門が目印だ。このお寺は区立紅梅小学校に隣接していて、平日なら子どもたちの元気な声が境内まで響いてくるのだろう。そういえば寺紋は梅鉢だが、学校名と何か関係があるのだろうか。

長屋門を入って右奥に本堂がある。境内で作業をされていた石材店の方が、私の巡礼姿を見て「鐘楼の奥に先住(歴代住職)のお墓があるから、手を合わせてくるといいですよ」とのことで、そちらにもお参り。ご住職は30代くらいの方で、私の姿に「本格的だねえ」と声を掛けてくれた。豊島巡礼も遍路には違いない。最近は人の目も気にならなくなったがw
(安楽寺 東京都板橋区徳丸8-9-1=2009年6月27日巡礼)

 

 

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札所60番 蓮華寺

安楽寺からさらに東へ歩き、大東文化大の所から首都高沿いに進む。札所60番の蓮華寺は、頭上に首都高が通る車の往来が激しい通りに面している。真言宗智山派のお寺で、本尊は薬師如来。

私が境内に入るのと入れ違いに、若い僧侶の方が寺務所から出てきて、車に乗られる。何となく嫌な予感がする中いつも通りお勤めをしようとすると、先ほどの僧侶の方が「豊島のお参りの方ですか?」と声を掛けてくださる。「白衣姿なのでそうじゃないかと思って。私はこれから留守にするので、先にお納経を書いておきます」とのこと。申し訳ないと思いながら、お言葉に甘える。
(蓮華寺 東京都板橋区蓮根1-10-15=2009年6月27日巡礼)

 

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札所64番 延命寺

蓮華寺から東上線の上板橋駅方向に進み、札所64番の延命寺へ向かう。

こちらは真言宗豊山派のお寺で、本尊は如意輪観世音菩薩。幼稚園も経営されていて、広い境内は園庭も兼ねているようで、あちこちに遊具が並ぶ。隅っこにあった「鶴丸」マーク入りの日航機を象った乗り物が、幼稚園の歴史を示しているようだ。

お納経の時、ご住職から「どのくらいで回るつもりなのか」と聞かれる。1回に6カ寺回れればいい方なので、「一年近く掛かるかもしれません」と、苦笑いしながら答える。

余談だが、板橋区内の豊島八十八カ所のお札所でもう一つ、札所22番で同じ名前のお寺がある。しかも、両者の直線距離は1キロほどの近さ。お納経の時など、間違えないようにご注意を。
(延命寺 東京都板橋区中台3-22-18=2009年6月27日巡礼)

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札所77番の項でも書いたが、東京のお盆は新暦が大半。檀家寺がほとんどの豊島八十八カ所や江戸三十三観音のお札所も忙しくなるわけで、都内の霊場巡礼は7月の前半は「夏休み」。その間は坂東三十三観音を回るつもりなんだが、天候が気になる…。

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