【安房郡札観音】結願しました(続)
昨日のブログの続き。
今回、安房郡札観音を巡礼していて思ったのは、定期開帳の運営システムの完成度が高く、お参りする人が気持ちよく回るための工夫が随所に施されていることだ。
その代表例が納経帳。ムラ堂や在家堂が多いこともあり、綴り込んだ用紙を朱印済みのものと差し替えていく方式なのだが、綴り込みはよくある紐ではなくバインダー式で、差し替え作業を短時間に終えることができる。紐綴じ型だと用紙の抜き取りにも、綴り込みにも時間がかかってしまうのだ。
札所への道案内も、統一の幟と五色の吹き流しが目印になっていて分かりやすく、道に迷うことがなかった。車を止めてから10分ほど歩く札所もいくつかあり、こういう心配りは大変ありがたい。
千葉県の安房地域は辰年に開帳されるこの郡札観音のほか、丑年の本開帳と午年の半開帳がある国札観音、寅年の本開帳と申年の半開帳がある四十八薬師など、昔から地域内の巡礼が盛んで、霊場としての完成度の高さはこうした地域の風習に由来するのだろうか。これからは開帳の度にお参りさせて頂き、仏さまや地域の方とのご縁を深めるとともに、定期開帳の伝統が受け継がれていくささやかなお手伝いができればと思っている。
2012年10月27日 11:50 PM
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