江戸三十三観音めぐり(6)

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品川周辺の江戸三十三観音めぐりの続き。

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札所30番 品川成田山不動尊一心寺

札所30番の一心寺には品川から京浜急行に乗って行こうと思っていたのだが、29番の目の前にある「高輪警察署前」を通る93系統の都バスで近くまで行けることが分かり、迷わずそちらに乗る。「東品川1丁目」でバスを降り、停留所近くの路地を通って旧東海道に出ると、程なく一心寺に着く。

ここは「成田山」の名を冠している通り真言宗智山派のお寺で、札所観音は聖観世音菩薩。平成4年9月からそれまでの海晏寺(かいあんじ)に代わり、江戸三十三観音の札所30番を務めている。

このお寺には、今年の正月に東海七福神参りをしたときにも訪れている。その時は結構な賑わいだったが、立春を過ぎて七福神の受け入れが終わった今は境内は静かそのもの。お寺そのものが田舎のお堂のようなコンパクトな造りだから、この方が雰囲気があって私は好きだ。

読経してから呼び鈴を押すと、ワンちゃんがお出迎え。お寺の犬らしく人懐っこい。程なくご住職の奥様と思しき女性が出てきて、納経の対応をして下さる。

小さなお寺だが、江戸幕府の大老・井伊直弼が開山の名刹である。現在は、延命と商売の御利益を得ようと詣でる人が多い。
(品川区北品川2-4-18)

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札所31番 海照山普門院 別格本山品川寺

札所31番の品川寺へは、30番から旧東海道を15分ほど南へ下る。小さなお店が軒を並べる商店街が続くが、活気があって賑わいが絶えない。大型店の進出などでシャッター通りと化す地方都市の商店街とは対照的だ。目印は山門脇に鎮座している大きなお地蔵さま。

このお寺はその立地から「しながわでら」と読まれることが多いが、本来の読み方は「ほんせんじ」で、真言宗醍醐派のお寺だ。札所本尊は水月観世音菩薩と聖観世音菩薩で、ともに秘仏。また東海七福神の毘沙門天を祀っているほか、東海三十三観音や江戸六地蔵の札所にもなっている。

本堂に相対している大梵鐘の逸話は有名。廃仏毀釈の嵐で海外に搬出された鐘を関係者の努力で取り戻し、その縁をきっかけに品川区とスイスのジュネーブ市が姉妹都市縁組を行うことになる経過は、お寺の公式ホームページに詳しい。
(品川区南品川3-5-17)
※公式ホームページはこちら

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番外札所 龍吟山千躰荒神殿海雲寺

江戸三十三観音唯一の番外札所である海雲寺は、31番のすぐそば。曹洞宗のお寺で、本尊は十一面観世音菩薩。

このお寺は、かまど(火)の神様である千躰荒神を祀るお寺として名高い。上の写真でいかにも本堂然としている大きなお堂は実は荒神さまが祀られていて、本尊の観音さまはその右側の小さなお堂に安置されている。間違ってお参りする人が絶えないようなので、注意が必要だ。

3月と11月の下旬に開かれる荒神さまのお祭りは盛大なもののようで、「釜おこし」が名物という。納経をお願いするとお姿を一緒に頂けたが、そのお姿も荒神さまのものである。
(品川区南品川3-5-21)

残るお寺はあと2つ。
次回は32番札所の世田谷観音にお参りする。

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