坂東三十三観音巡り(2)

お出かけ 坂東三十三観音 寺社巡礼 御朱印 日記 観音霊場

先の3連休は珍しく世間並みの休み。長時間の歩行はまだやめておいた方が良いとのことだったし、近くまで車で行ける坂東三十三観音のお参りに出かけることにした。今回は、埼玉県北部の我が家からはかなり遠い、茨城県北部のお札所を中心に巡る。

 

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札所21番 八溝山日輪寺

札所21番の日輪寺は茨城、栃木、福島の3県が境界を接する、札所の山号と同じ標高1022メートルの「八溝山」の頂上近くにあるお寺。標高が高いのに加え道が険しかったことから、坂東札所で最も厳しい難所として知られ、遥拝だけで済ます巡礼者も多く「八溝知らずの偽坂東」という言葉が今なお伝えられている。

日輪寺は天台宗のお寺で、本尊は十一面観世音菩薩。673年、修験者の開基と伝えられている。
現在は車道が通じているが、3ナンバー車だとちょっと厳しい程度の広さ。通常はバスで移動する団体参拝者も、ここだけは麓でタクシーに乗り換えて移動するようだ。
駐車場には結構な台数の車が止まっている。短い階段を上って本堂に向かうと、入堂してお参りくださいとの掲示があったので、お言葉に甘える。鉄筋コンクリートの大き目のお堂だが、ぴんと張り詰めた厳かな雰囲気が漂うのは、修験者の開基の故か。

ここの札所の隠れた名物は、駐車場に接して建っている農産物直売所のおじさん。巡礼の歴史などいろいろ面白い話を聞けるので、ぜひお立ち寄りを。
(2009年7月19日巡礼=茨城県久慈郡大子町上野宮字真名板倉2134)

 

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札所22番 妙福山佐竹寺(北向観音)

来た道を戻り、常陸太田の市街地に近い札所22番の佐竹寺に向かう。こちらは「北向観音」の愛称で知られる真言宗豊山派のお寺で、本尊は十一面観世音菩薩。寺号が示すように、長くこの地を治めた佐竹氏との縁が深いお寺である。ちなみに寺号の読み方は「さたけでら」。漢字を音読みするのが一般的な日本の寺院にあって、特徴的な読み方をするのも佐竹氏との関係故か。ちなみに愛称の北向観音は、佐竹氏が居を構える太田城の鬼門除けとしてお寺が北向きに建てられたことに由来する。

山門脇の空き地に車を置かせていただいてお参りする。境内は犬や猫が多いと聞いていたが、天気がよくないせいか一匹も見かけない。
国の重要文化財に指定されている本堂は茅葺きで、武家との関わりが深い寺らしく、飾りを極力省いた造りで、質実剛健の趣だ。一面に張られた千社札が、坂東巡礼の歴史を物語っているようである。

(2009年7月19日巡礼=茨城県常陸太田市天神林町2404)

 

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札所23番 佐白山観世音寺(佐白観音)

家に帰ろうと国道50号を西へ車を走らせていると、「坂東23番・観世音寺まで1キロ」の看板が目に入る。まだ4時過ぎだし、ダメもとでハンドルを観世音寺の方向に切る。

観世音寺は焼き物とお稲荷様で有名な笠間市にある、普門宗のお寺。本尊は秘仏の十一面観世音菩薩。
山門向かいの市営駐車場に車を止め、階段を少し上ると小さな本堂が見えてくる。本堂では20代のカップルが仲良くお勤めをしていたので、それが終わるのを待って私もお経を上げる。

この札所の名物は、何といってもご住職。坂東札所会の理事長も務められた方なのだが、フレンドリーな人柄で、巡礼者一人一人に麦茶を振る舞われている。お納経の時の法話も身近なことを題材にされていて、分かりやすい。美川憲一のような話し振りも、お坊さんらしくなくて面白い。巡礼者が来ないのを良いことに、ついつい30分ほど話し込んでしまった。

もう一つこのお寺でぜひ見てほしいのは、所狭しと飾られている写仏の数々。ほのぼのとした、穏やかな表情の癒やし系の仏さまの絵が並んでいる。ほとんどはお守りなどとして授与していただける。ご住職によると、その多くが「手伝いに来てくれる若い女の子」の作品なのだとか。ご住職は「写仏をする人に悪い人はいない」ともおっしゃる。写仏は最近密かなブームのようで、都内でも小岩の密蔵院などで体験できるようだ。私も1回やってみようか。
(2009年7月19日巡礼=茨城県笠間市笠間1056-1

 

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札所12番 華林山慈恩寺(慈恩寺観音)

翌日の20日は、埼玉県内の坂東札所で1つだけ残っていた、岩槻にある札所12番・慈恩寺にお参りする。我が家からは裏道経由で1時間ほどのドライブ。

慈恩寺は天台宗のお寺で、本尊は千手観世音菩薩。本堂は浅草寺並みの大伽藍である。納経所に断ってから、内陣でお勤めさせていただく。このお寺は徳川家との関係が深く、現在の本尊の千手観音も、徳川家に仕えた天海僧正が比叡山から勧請したものという。大きな伽藍もこのためか。

お納経は手伝いに来られていたお檀家の方がしてくださる。やはりお納経に来られた別のお参りの方も交え、しばし巡礼談義。善光寺へのお礼参りのことなど、いろいろと話が盛り上がった。
(2009年7月20日巡礼=埼玉県さいたま市岩槻区慈恩寺139
※慈恩寺公式ホームページはこちら


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