円覚寺百観音霊場めぐり(1)

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臨済宗円覚寺派が開創した、「大本山円覚寺百観音霊場」を回り始めた。

この霊場を知ったのは、本当にひょんなきっかけ。隣町の巨大ショッピングセンターに買い物に行こうと車を走らせていたら、たまたま前を通ったお寺さんの前に、「観音霊場」と書かれた青い幟が掲げられているのが見えた。この辺りは江戸時代の開創とされる「忍領西国霊場」「忍秩父三十四札所」などの巡礼が盛んだった土地柄なのでその類かと思い車を路肩に寄せて幟をよく見ると「臨済宗円覚寺派百観音霊場」と書いてある。

たまたま、ご住職夫妻が生け垣に水を撒かれていたので声を掛けると「臨済宗円覚寺派でつくった観音霊場です。資料があるのでお暇なときに寄ってください」とのことだった。

後日、改めてこの龍興寺さんを訪ね、ご住職夫妻から回り方などを伺う。先に伺った通り、臨済宗円覚寺派のお寺だけで構成する観音霊場で、札所1番は大本山円覚寺の聖観世音菩薩、結願札所はやはり円覚寺の百観音で、現在は神奈川、埼玉、静岡、栃木、群馬、新潟の各県に札所が点在しているようだ。札所になっているお寺で専用の納経帳を受けて回る決まりという。唱えるお経は般若心経で良いそうだ。興味がわいたので、納経帳を受けてお参りすることにした。

 

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札所43番 大光山龍興寺

本来ならば鎌倉にある札所1番の円覚寺から回らなければいけないのだろうが、この霊場の存在を知ったきっかけから、わが家最寄りの札所43番、龍興寺さんを発願札所に定める。

このお寺は騎西町上崎地籍だが鴻巣市との市町境に近く、公共の交通機関で行く場合はJR高崎線の鴻巣駅を使った方が便利で、市町境の近くまではコミュニティバスもある。お寺の本尊は釈迦如来で、札所本尊は千手観世音菩薩。

境内はいかにも臨済宗らしい枯山水の趣で、簡素な中にも清々しさが漂う。本堂のそばにある法話の掲示板はご住職の直筆のようで、話題の選び方や話の中身が身近で分かりやすい。このお寺は足利氏との関係が深かったようで、境内に足利持氏、春王、安王の供養塔がある。境内が広く感じるのもそれ故か。

ご住職は元気で人当たりがよく、法話も上手そうにお見受けした。県内の守り本尊霊場を回っていることを話し、私が午年であることを言うと、「同じだね」とにっこり笑われた。この霊場の回り方についてもアドバイスを受けた。「札所巡りをしているとどうしても欲が出て、一日に多くのお寺を回ろうとしがちだが、それではいけない。お参りには時間が掛かるものだし、欲を出してはいけない。1日に5つのお寺を回ろうとして、実際には4つ回るくらいのつもりでちょうど良い」「札所を回ろうと発願する、その気持ちこそが大切」とご住職はおっしゃる。行田霊場や江戸三十三観音を回った経験からご住職のアドバイスは頷けるものばかりで、この霊場巡りからはゆっくり回ろうと心に誓う。
次に回るお寺が無住のような気がしたので尋ねたら納経所になっているお寺を教えていただき、わざわざ電話連絡までして頂いた。ただただ感謝。

何せ広いエリアの霊場、結願を急がずのんびり回ろうと思う。
(龍興寺 埼玉県北埼玉郡騎西町上崎1890)
※龍興寺の地図はこちら

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