円覚寺百観音めぐり(2)

お出かけ 円覚寺百観音 御朱印 日記 観音霊場 霊場巡礼

空模様が怪しいが、近所の「大本山円覚寺百観音霊場」巡りに出掛けてきた。

 

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札所39番 常楽山養竹院

わが家からは荒川を渡って車で30分ほどの、札所39番の養竹院さんから回る。参道の入り口が県道に面していないため、ちょっと迷うw

山門の脇にひなびた観音堂があって、そちらに「大本山円覚寺百観音霊場三十九番札所」の扁額が掛かる。札所本尊は千手観世音菩薩。
観音堂でお参りして読経してから農家然とした本堂へお参りに伺うと、ご住職の奥様が出てこられ、「○○(管理人の苗字)さんですか?」と聞かれる。「龍興寺さんから電話がありましたから」とのことで、心配りに感謝。お話好きな奥様で、昔話やら霊場巡礼のことやら、いろいろと話が尽きない。札所本尊の千手観世音菩薩は地域で「子安観音」と呼ばれていて、安産に霊験あらたかなのだとか。「あなたはもうお子さんいらっしゃるの?」と聞かれたので「いえいえ、相手がおりませんで…」と答え、二人で呵呵大笑www
このお寺は太田道灌の子資家が父を供養するために開基したとされ、境内には「太田道灌の陣屋跡」の石碑がある。昔は隣接する八幡神社を含め境内地は広大だったそうだが、農地改革などで今のような姿になったのだとか。

縁側に持ってきて下さった朱印を納める箱の中に「中武蔵三十二番札所」という印があったので尋ねると、この地域のお薬師様の巡礼路とのこと。来年の寅年が御開帳だそうで、ちょっと楽しみだ。鬼に笑われそうだがw
山門の脇には、「中武蔵札所」であることを示す新しい石碑も建っている。
(養竹院 埼玉県川島町表9)
養竹院の地図はこちら

 

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札所38番 大龍山清河寺

札所39番から再び荒川を渡り、札所38番の清河寺(せいがんじ)さんへ。ここも県道からの入り口が分かりにくく、ちょっと迷う。やっぱり車にナビをつけないとダメか…www

本堂や庫裏を建て直して間もないようで、木の香りがしてきそうな感じだ。足利一族との関係が深い古刹で、札所本尊は千手観世音菩薩。山門を入って左側にある「慈水堂」と名付けられた観音堂の中にお祀りされている。

路地から100メートルほどの参道の両側には、見事な梅の並木。いい香りが漂っていた。簡素ながら美しい、いかにも臨済宗という感じのお寺だ。
(清河寺 さいたま市西区清河寺792)
※清河寺の地図はこちら

 

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札所41番 寶王山少林寺

札所38番から国道17号を北上し、上尾卸売市場がある交差点を右折して、札所41番の少林寺さんへ向かう。

上尾市の文化財に指定されている朱塗りの山門の脇に、百観音霊場の幟が立っている。1288年開基の古刹で、本尊は聖観世音菩薩。
このお寺のある一帯は西門前という地籍なのだが、その「門前」とはこの少林寺門前のことを指している。昔は相当大きなお寺だったようだ。境内では四季の草花が楽しめるが、その美しさも伝統のなせる技か。本堂にはおびんずる様も安置されている。

お寺から頂いた略縁起の末尾に、大本山円覚寺百観音と並んで「足立新秩父34ヶ所第十二番札所」の文字があった。ご住職に伺うと、江戸時代に始まった秩父札所の「うつし霊場」で、現在では廃寺になっている札所もあって、全部回るのは難しいのでは…とのこと。午年ごとの総開帳の連絡も30年以上絶えているそうで、「音頭取りをする人がいなくなっているのだろうなあ。うちのお寺の御詠歌もあるのですが」と、残念そうなご様子だった。
(少林寺 埼玉県上尾市西門前399)
※少林寺の地図はこちら

 

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札所40番 瑞露山密厳院

上尾市の西北部、歩いて数分で桶川市という場所にある札所40番の密厳院(みつごんいん)さんを訪ねる。

このお寺、実は先週も一度訪れている。その時はデジカメを家に置いてきてしまったのと、無住のようで納経先などが分からず、龍興寺さんで教えて頂いて改めて出直した次第。札所本尊は如意輪観世音菩薩。山門に百観音霊場の扁額が掛かる。養竹院と同様、太田家との所縁が深いお寺という。境内には新しい六地蔵と並び、古びた「馬頭観世音」の石碑が建つ。お堂の横に妙な空間があるのは、馬頭観世音を祀っていたことの名残か。

密厳院は、桶川市の知足院を札所1番とする坂東札所のうつし霊場、足立坂東(北足立)三十三観音の20番札所でもある。別のお寺で聞いた話では、足立坂東三十三観音は午年ごとの総開帳の伝統は守られているようだ。百観音の納経は、養竹院で受けて頂ける。
(密厳院 上尾市藤波2-196)
※密厳院の地図はこちら

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先日書き漏らしてしまったが、円覚寺百観音の大半の札所は、通常の檀家寺。この点は江戸三十三観音も同じなのだが、こちらはまだまだ巡礼者が少ないし、事前にお寺にお参りの日時を連絡しておいた方が良い。ご住職が不在の場合は納経が受けられないお寺もある。

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