葛飾坂東観音巡礼記(3)
葛飾坂東観音霊場巡りの続きである。
11番札所 浄林寺
道順の関係で、9番札所から先に11番札所の浄林寺さまにお参りすることにした。こちらは集会所の敷地の一角に観音堂があるが、敷地がかなり広い。かつて、ここにそれなりの規模のお寺があった名残なのだろうか。札所本尊は十一面観世音菩薩。
こちらでは、集会所で寺宝の五智如来像も御開帳されていた。高さは70~80センチほどあるだろうか、堂々としたお姿で歴史を感じさせる。古河市の文化財に指定されていると聞き納得である。
(曹洞宗 茨城県古河市駒羽根208=地図)
10番札所 金乗院
続いて10番札所の金乗院さまに向かう。釈迦小学校の向かい側にお堂があり、小学校の駐車場をお借りしてお参りする。
現在では地区管理とお見受けしたが、観音堂のほかに立派な本堂もある。札所本尊は聖観世音菩薩。
お参りした時は風が強く、体重のある私でも歩くのがつらい時があるほど。境内には懐かしい記憶を髣髴とさせる射的屋さんが露店を構えていたが、景品があちこちに飛ばされ店番のおじいさんは相当大変なご様子。景品には妻の好きな某キャラクター商品もあったのだが、ここは大人しく退散することとした。
(真言宗豊山派 茨城県古河市釈迦105=地図)
12番札所 吉祥寺
続いて12番札所の吉祥寺さまに向かう。こちらはJR宇都宮線沿線に多い時宗のお寺で、整備が進んだ境内が大変美しい。
境内では、札所本尊の三面六臂観世音菩薩を祀る観音堂に加え、本堂の前にも角塔婆が建てられ、御開帳が行われている。三面六臂観音は弘法大師作というが、初めてお参りする観音様であり、どのような御真言を唱えるべきか迷ってしまった。考えた末に聖観音の「おん あろりきゃ そわか」を唱えたが、本当にこれで良かったのだろうか。
(時宗 茨城県古河市水海3026=地図)
13番札所 高野観音堂
12番さんから車を道なりに走らせると、程なく13番札所の高野観音堂さまに着く。
共同墓地の一角にある観音堂で、札所本尊は聖観世音菩薩。
お堂が新しい感じがしたので尋ねてみると、2002年に行われた前回の御開帳に合わせ、お堂を建て直したのだという。お寺の宗派は時宗の由だが、12番さんの兼務寺なのだろうか。
(時宗 茨城県古河市高野西坪571=地図)
14番札所 宝性院
車の進路を北向きに変え、カーナビを頼りに14番札所の宝性院さまに向かう。里道が複雑に入り組んだコースを指示されたが、御開帳を知らせる幟を目印に無事到着。
こちらは300年前に霊場を開かれた秀伝大和尚が住職を務めていたお寺で、葛飾坂東霊場のお札元を務めている。かなりの広さがある境内には、観音堂やコミュニティーセンターが建つ。往時はかなりの規模を誇る寺院だったのだろう。札所本尊は十一面観世音菩薩。
観音堂の御宝前でお勤めをしてから、傍らにある秀伝大和尚のお墓にお参りをしていると、世話役と思しき方が来られ、お寺の縁起などについて説明していただいた。ありがたいことである。
(真言宗豊山派 茨城県古河市久能596=地図)
2014年4月1日 6:39 AM
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