観音霊場

江戸観音巡りを再発願(2)

お出かけ 寺社巡礼 御朱印 日記 江戸三十三観音 観音霊場 霊場巡礼

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8日の豊島八十八カ所巡りに併せ、近くにある江戸観音のお札所にもお参りしてきた。
早稲田周辺は両方の札所が近接しているのだ。

今回は13番護国寺→14番金乗院→15番放生寺の順でお参り。

護国寺の境内は骨董市が開かれていて、結構賑やか。いい味を出している観音さまも並んでいたが、薄給の身に買える値段ではないw
放生寺では、車に寝泊りしながら全国のローカル霊場を回っている男性に出会う。お手製の納経帳を持って回られているのだが、すごい厚さである。

写真は15番放生寺。

坂東三十三観音巡り(2)

お出かけ 坂東三十三観音 寺社巡礼 御朱印 日記 観音霊場

先の3連休は珍しく世間並みの休み。長時間の歩行はまだやめておいた方が良いとのことだったし、近くまで車で行ける坂東三十三観音のお参りに出かけることにした。今回は、埼玉県北部の我が家からはかなり遠い、茨城県北部のお札所を中心に巡る。

 

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札所21番 八溝山日輪寺

札所21番の日輪寺は茨城、栃木、福島の3県が境界を接する、札所の山号と同じ標高1022メートルの「八溝山」の頂上近くにあるお寺。標高が高いのに加え道が険しかったことから、坂東札所で最も厳しい難所として知られ、遥拝だけで済ます巡礼者も多く「八溝知らずの偽坂東」という言葉が今なお伝えられている。

日輪寺は天台宗のお寺で、本尊は十一面観世音菩薩。673年、修験者の開基と伝えられている。
現在は車道が通じているが、3ナンバー車だとちょっと厳しい程度の広さ。通常はバスで移動する団体参拝者も、ここだけは麓でタクシーに乗り換えて移動するようだ。
駐車場には結構な台数の車が止まっている。短い階段を上って本堂に向かうと、入堂してお参りくださいとの掲示があったので、お言葉に甘える。鉄筋コンクリートの大き目のお堂だが、ぴんと張り詰めた厳かな雰囲気が漂うのは、修験者の開基の故か。

ここの札所の隠れた名物は、駐車場に接して建っている農産物直売所のおじさん。巡礼の歴史などいろいろ面白い話を聞けるので、ぜひお立ち寄りを。
(2009年7月19日巡礼=茨城県久慈郡大子町上野宮字真名板倉2134)

 

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札所22番 妙福山佐竹寺(北向観音)

来た道を戻り、常陸太田の市街地に近い札所22番の佐竹寺に向かう。こちらは「北向観音」の愛称で知られる真言宗豊山派のお寺で、本尊は十一面観世音菩薩。寺号が示すように、長くこの地を治めた佐竹氏との縁が深いお寺である。ちなみに寺号の読み方は「さたけでら」。漢字を音読みするのが一般的な日本の寺院にあって、特徴的な読み方をするのも佐竹氏との関係故か。ちなみに愛称の北向観音は、佐竹氏が居を構える太田城の鬼門除けとしてお寺が北向きに建てられたことに由来する。

山門脇の空き地に車を置かせていただいてお参りする。境内は犬や猫が多いと聞いていたが、天気がよくないせいか一匹も見かけない。
国の重要文化財に指定されている本堂は茅葺きで、武家との関わりが深い寺らしく、飾りを極力省いた造りで、質実剛健の趣だ。一面に張られた千社札が、坂東巡礼の歴史を物語っているようである。

(2009年7月19日巡礼=茨城県常陸太田市天神林町2404)

 

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札所23番 佐白山観世音寺(佐白観音)

家に帰ろうと国道50号を西へ車を走らせていると、「坂東23番・観世音寺まで1キロ」の看板が目に入る。まだ4時過ぎだし、ダメもとでハンドルを観世音寺の方向に切る。

観世音寺は焼き物とお稲荷様で有名な笠間市にある、普門宗のお寺。本尊は秘仏の十一面観世音菩薩。
山門向かいの市営駐車場に車を止め、階段を少し上ると小さな本堂が見えてくる。本堂では20代のカップルが仲良くお勤めをしていたので、それが終わるのを待って私もお経を上げる。

この札所の名物は、何といってもご住職。坂東札所会の理事長も務められた方なのだが、フレンドリーな人柄で、巡礼者一人一人に麦茶を振る舞われている。お納経の時の法話も身近なことを題材にされていて、分かりやすい。美川憲一のような話し振りも、お坊さんらしくなくて面白い。巡礼者が来ないのを良いことに、ついつい30分ほど話し込んでしまった。

もう一つこのお寺でぜひ見てほしいのは、所狭しと飾られている写仏の数々。ほのぼのとした、穏やかな表情の癒やし系の仏さまの絵が並んでいる。ほとんどはお守りなどとして授与していただける。ご住職によると、その多くが「手伝いに来てくれる若い女の子」の作品なのだとか。ご住職は「写仏をする人に悪い人はいない」ともおっしゃる。写仏は最近密かなブームのようで、都内でも小岩の密蔵院などで体験できるようだ。私も1回やってみようか。
(2009年7月19日巡礼=茨城県笠間市笠間1056-1

 

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札所12番 華林山慈恩寺(慈恩寺観音)

翌日の20日は、埼玉県内の坂東札所で1つだけ残っていた、岩槻にある札所12番・慈恩寺にお参りする。我が家からは裏道経由で1時間ほどのドライブ。

慈恩寺は天台宗のお寺で、本尊は千手観世音菩薩。本堂は浅草寺並みの大伽藍である。納経所に断ってから、内陣でお勤めさせていただく。このお寺は徳川家との関係が深く、現在の本尊の千手観音も、徳川家に仕えた天海僧正が比叡山から勧請したものという。大きな伽藍もこのためか。

お納経は手伝いに来られていたお檀家の方がしてくださる。やはりお納経に来られた別のお参りの方も交え、しばし巡礼談義。善光寺へのお礼参りのことなど、いろいろと話が盛り上がった。
(2009年7月20日巡礼=埼玉県さいたま市岩槻区慈恩寺139
※慈恩寺公式ホームページはこちら

坂東三十三観音巡り(1)

お出かけ 坂東三十三観音 寺社巡礼 御朱印 日記 観音霊場 霊場巡礼

以前から興味があった、坂東三十三観音を回ることにした。一つくらいメジャーな霊場を回っておきたいという見栄のような要素も大きいのだが、関東全域にお札所が広がるこの霊場、私にとって「未開の地」を訪れることができるのも魅力である。

本来ならば鎌倉にある札所1番・杉本観音からお参りするのが筋なのだろうが、足の怪我が完全に治っているわけではなく、また住まいの近くに札所があるのが分かっていて後回しにするのも、何だか他人行儀。公式ホムペにも「回り方は自由」とあるし、ご近所の札所11番・吉見観音からお参りしていく。

 

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札所11番 岩殿山 安楽寺(吉見観音)

聖観世音菩薩を札所本尊とする、坂東札所11番・吉見観音にお参りするのは何回目だろうか。真言宗智山派の古刹であるこの寺は、「東国花の寺」「彩の国十二支霊場」などのお札所にもなっていて、お参りする人が絶えない。朝9時過ぎにお参りしたのだが、境内は結構な人出。「和顔愛語」のお手本のような、優しいご住職の人柄もあるのだろう。毎年6月18日の未明に行われる厄除け観音の大祭が有名なお寺なのだが、私はまだ行ったことがない。

境内では自転車で坂東巡礼をしているというお年寄りと出会う。道中ご無事でありますように。
(2009年7月12日巡礼=埼玉県比企郡吉見町御所374)

 

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札所10番 巌殿山 正法寺(岩殿観音)

東松山市の外れにある札所10番・岩殿観音は、吉見観音から車で30分足らず。大東文化大や県立子ども自然動物園の近くにあるお札所だ。広い通りに面した駐車場から「裏参道」が通っているのだが、公式ガイドブックの薦めに従い、表参道からお参りする。車だと参道の入り口が分かりにくいのが難点だ…。

こちらも真言宗智山派のお寺で、本尊は千手観世音菩薩。香炉の前に鐘があったので、一つ撞いてからお参りする。こちらも参拝者が多い。おまけにこの日は団体参拝があるようで、お寺の方は準備に懸命のご様子だった。
(2009年7月12日巡礼=埼玉県東松山市岩殿1229)

 

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札所9番 都幾山 慈光寺

途中で昼飯(別稿)を食べてから、今日の打ち納めとなる札所9番の慈光寺へ。カーブのきつい狭い山道をウネウネと登るが、交通量が多く気を使う運転になる。

慈光寺は天台宗のお寺で、札所本尊は十一面千手千眼観世音菩薩。札所本尊を祀る観音堂は本堂との高低差が結構あって、息を切らしながら石畳の道を登る。道の険しさは、その昔には天台宗の修行道場だったことの名残なのだろうか。宝物殿を拝観しながら、午後の納経受付が始まるのを待つ。

このお寺、坂東札所の「隠れた難所」として巡礼者の間では有名らしい。現在は山門のすぐ脇まで車道が通じているし麓からのバス便もあるので、道が険しいという意味の難所ではない。江戸観音にも一つ同じようなお札所があるのだが、ここの老僧はお説教好きで知られていて、何かあるとお納経の時にお説教が始まるので、「隠れた難所」として親しまれている?らしい。

お納経の時に住所や氏名、年齢を記帳するのがこの札所の決まりなのだが、「42」とか書くと、確率250%で「あなたは天才か?」などのお説教が始まる。よく見ると、納経所の机には「才は天才、才媛…年齢は歳を使え」と注意書きが張ってある。私はネットで事前に情報を入手していたので、もちろん「歳」と書いたことはいうまでもない。私の前に納経していた人はほぼ全員がお説教を受けていたが、何故か私はフリーパス。「輪袈裟に白衣、菅笠」の巡礼姿でお勤めを老僧の前でしたせいなのか、それとも単に風体が怪しすぎるせいなのか、真相は仏さまと老僧のみが知るところであるw
(2009年7月12日巡礼=埼玉県比企郡ときがわ町西平386

江戸観音巡礼を再発願

お出かけ 寺社巡礼 御朱印 日記 江戸三十三観音 観音霊場 霊場巡礼

春にお参りした、「昭和新撰江戸三十三観音」巡礼を再発願した。お守り代わりに、納経帳を両親に持っていてもらおうとの思いからである。

前回の巡礼で様子は分かっているし、豊島八十八カ所の霊場と隣接しているお札所もあるので、回りやすいコースでお参りしていこうと思う。今回は各札所で写経もお納めする。

とりあえず昨日の土曜日(20日)は、1番浅草寺→2番清水寺→3番大観音→5番大安楽寺→7番心城院→6番清水観音堂の順でお参り。

浅草寺は本堂改修工事の関係で、朱印所が雷門から見て本堂の左側奥にある「影向堂」(生まれ年本尊を祀るお堂)内に移っているので、御注意を。お写経は通常通り本堂内陣の入り口の警備の方が受け取ってくださる。

前回の巡礼と何か変わったことがあったら、順次お伝えしていこうと思う。

円覚寺百観音めぐり(7)

お出かけ 円覚寺百観音 寺社巡礼 御朱印 日記 観音霊場 霊場巡礼

朝から雨が降ったり時折強い風が吹いたりとあいにくの天気だが、近くの「大本山円覚寺百観音霊場」札所にお参りしてきた。

 

札所44番 吉祥寺

今回訪ねたのは、埼玉県栗橋町にある札所44番・吉祥寺。国道125号の高柳交差点の近くで、拙宅からは車で50分ほどである。

実はこのお寺には、大型連休前にも一度訪れている。その時は境内整備のためお参りできないとのことで、今回は事前に御都合を伺ってからあらためて巡礼した次第。

百観音専用の納経帳や札所案内のパンフレットに「TEL:なし」と書かれているように、このお寺は無住札所。お別当は高柳交差点に面した同じ円覚寺派の寶聚寺が務めていて、今回のお参りも前もって寶聚寺に伺う。法事を終えたばかりの若い御住職が待っていて下さり、少し離れた場所に札所があるので、檀家の方に案内して頂けるという。ありがたい限りだ。

境内での作務の手を休めて吉祥寺まで案内してくださったのは、「顔立ちが整った美人」という趣の、私より少し年上に見える女性。寶聚寺から数百メートル西に向かい、あぜ道や民家の敷地内を入った奥まった場所に、目指す吉祥寺がある。

ある札所の御住職から「あそこはお堂というより祠に近い」と伺っていたが、100メートル四方ほどの草刈りしたばかりの境内地のほぼ中央に広さ3畳ほどの小さなお堂が建っている。案内していただいた檀家の方がお堂の鍵を開けて下さり、本尊の聖観世音菩薩を拝むことができた。
観音さまは総高30センチほどの木像だろうか。黒く彩色されていて、玉眼入りの堂々とした風貌である。古びたお厨子が年月を感じさせ、檀家の方によれば「観音さまが作られてから400年ほど経っているのでは」とのことである。

吉祥寺は寶聚寺の隠居寺として、17世紀の初めに創建されたものらしい。古来よりこの周辺は水害が絶えない地だが、地域の人々の暮らしを守ってきた観音さまということだろうか。普通なら別の場所に移されて祀られるケースだが、こうして開基の地に祀られ続けているのは、地域の信仰の深さなるが故のことだろう。ちなみに、お別当の寶聚寺は足利一族との関係が深いお寺である。

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先に書いたように、吉祥寺は公道から直接入れず、民家の敷地内や田んぼの横を通らないとたどり着けない。一部の地図サイトでは住所を入れるとほぼ正確な場所が表示されるが、無断でのお参りはお寺や近隣の方に迷惑を掛けることになる。お参りの際は、必ず事前に寶聚寺に連絡して、日時などを打ち合わせてお寺の指示に従ってほしい。
また、このような事情があるため今回は写真の撮影をしていないことをお断りしておく。
(吉祥寺 埼玉県北葛飾郡栗橋町高柳1969)

円覚寺百観音めぐり(6)

お出かけ 円覚寺百観音 寺社巡礼 御朱印 日記 観音霊場 霊場巡礼

4月19日には、近所にある臨済宗円覚寺派の百観音札所にお参りしてきた。

 

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札所42番 円通寺観音堂

「大本山円覚寺百観音霊場」の札所42番・円通寺観音堂は、かつての埼玉県川里町、現在の鴻巣市にあるお寺。わが家からは自転車でも30分ほどの所にある。

鴻巣駅から新落合橋方面のバスが通る県道に面して、札所の観音堂が建つ。慶長年間の建立といわれる総ヒノキ造りの堂々たるお堂で、本尊の馬頭観世音菩薩木像などとともに市の文化財に指定されている。
このお寺、元々は「観音寺」という独立したお寺で、1690(元禄3)年開創とされる西国三十三観音うつしの「忍領三十三観音(忍新西国観音)霊場」の6番札所になっている。明治維新の廃仏毀釈が影響しているのか、現在は円通寺の飛び地境内にある観音堂としての扱い。専用納経帳に「観音寺」と記されているのは、こうした由来によるもののようだ。

お納経は、観音堂から少し歩いたところにある、円通寺本坊の庫裏で扱っていただける。百観音霊場の扁額も、こちらの山門に掛かっている。本坊の境内にはやはり市の文化財になっている石像の三十三観音もあり、こちらもぜひ見てほしい。
(円通寺 埼玉県鴻巣市屈巣2147=2009年4月19日巡礼)

足立坂東観音めぐり(8=完)

お出かけ 寺社巡礼 御朱印 日記 観音霊場 足立坂東三十三観音 霊場巡礼

足立坂東観音霊場の丑年中開帳最終日となる11日の土曜日も、絶好のお参り日和。最終日は片付けやお別当の閉扉法要の関係で早仕舞いのお札所が多いと聞いていたので、早めに家を出る。今回は駅から近いお札所が多く、電車利用だ。

 

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札所2番 廓信寺

大宮からJR京浜東北線で北浦和へ。この駅を利用するのは大学入試のとき以来のはずだが、当時の記憶があいまいでどのくらい変わったか覚えていない。まあ、落ちた大学だし仕方がないかw

廓信寺は浄土宗のお寺で、札所本尊は聖観世音菩薩。北浦和駅から与野方向に数分戻った所にあって、幼稚園などがある境内は結構広い。観音さまは本堂と路地を挟んで向き合う、客殿兼用の地蔵堂で御開帳されている。回向柱は路地に建っていて、そこから善の綱が観音さまに延びる。回向柱が建つ路地は近所の生活道路を兼ねていて、「御開帳のため自転車は押してお通り下さい」という立て看板が、いかにもローカル霊場の趣。

御朱印を頂くと、「針が谷観音寺(廓信寺管理)」の文字がある。もともとのお札所は観音寺で、それが廓信寺に合寺された結果、廓信寺が札所2番を務めているのでこう表記しているとのこと。地蔵堂は以前火事に遭って建て直されている由だが、焼け残った梁や柱は再利用され、かすかだが往時の雰囲気を伝えている。

【御詠歌】みがけたゞ おのをもすりて はりがやと
                                 なりしためしに をのがこゝろを

(4月11日巡礼=さいたま市浦和区北浦和3-15-22)
※廓信寺の地図はこちら

 

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札所26番 並木堂

北浦和駅に戻り、再びJR京浜東北線に乗って西川口へ。札所26番の並木堂は、西川口駅東口から川口方向に進んだ所にある。西川口駅方面からだと、札所案内の表示が見えずらいので注意が必要。

こちらは浄土宗のお堂ということになっているが、実質的には地区が管理するいわゆるムラ堂で、本尊は聖観世音菩薩。現在は、かつての観音堂を建て直した町会会館の一室に観音様が祀られている。

観音様が祀られている仏間は6畳くらいの広さ。その狭さゆえに、間近に観音様を拝んでお勤めできるのがうれしい。茶菓の接待をしている休憩スペースでは、昔の写真や資料をいろいろと展示していた。戦後しばらくまで使われた観音堂は、茅葺きの建物だったようで、いかにも田舎のお堂らしく好ましい。

【御詠歌】これやこの なみきさくらのはなのはる
                                              たしようのゑんを むすぶいといふ

(4月11日巡礼=川口市並木2-37-5)
※並木堂の地図はこちら

 

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札所9番 二ツ堂

西川口から大宮方向に1駅戻って蕨へ。札所9番の二ツ堂は川口市地籍だが、JRの最寄り駅は蕨である。足立坂東札所を回って実感したが、京浜東北線の沿線は自治体の境界が入り組んでいるケースがとても多い。

二ツ堂は臨済宗のお堂とされているが、並木堂などと同じく、実質は地区管理のお堂。本尊は聖観世音菩薩。臨済宗建長寺派に属する川口市の長徳寺がお別当を務められているようだ。

ここのお堂、名前の通り2つのお堂がくっついたような形をしている。1624年にお堂が建てられたとき、右側が土地の豪族だった須賀氏の菩提寺として千手観音を祀り、左側は長徳寺檀家の集会所や法事の場所として、聖観音を祀ったことに端を発しているようだ。二つのお堂をつなげたのはずっと後の話らしい。

お堂の中には西国三十三観音の掛け軸がずらりと並べられている。観音さまの上半身には赤い布がかけられ、拝むことができなかった。お世話役の女性の一人は、開帳初日の田島観音での忘れ物を教えて下さった方で、あらためてお礼をする。

【御詠歌】ゑんむすぶ みはつかばらの さしもぐさ
                                           さしもまそをの すぐになれつゝ

(4月11日巡礼=川口市芝塚原2-18-12)
※二ツ堂の地図はこちら

 

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札所33番 塚越瑞塚山定正寺

結願となる札所33番の定正寺には、二ツ堂から歩いて向かう。定正寺は蕨市地籍になるが、歩いて20~25分というところか。途中にはひなびたいい感じの御嶽山神社もあり、そちらにもお参り。

定正寺は真言宗智山派のお寺ということになっているが、こちらも事実上は地区管理のお堂。本尊は正観世音菩薩。足立坂東霊場のお札元である。

このお寺、塚越稲荷神社の境内に同居し、神仏習合の名残をとどめている。かつては稲荷神社の別当も務めていたようだが、神仏分離のときに観音堂だけが残り、今のような姿になった由。お堂の横には、往時は新四国霊場だったことを示す石碑も建っている。

お勤めをして御朱印を頂くと、「結願」の印を押してくれた。結願印を頂くのは江戸観音に続いて2回目だが、この達成感は格別のものである。

境内にはテントが張られて、巡礼者へ茶菓のお接待をしている。私も御厚意に甘え、花吹雪の中で冷たいお茶を頂く。「お前さんに似合わず風流だな」という声が聞こえてきそうだが(笑)。

お茶を頂きながら、一つ面白い話を聞いた。札所の地元に住むある男性、本家坂東、秩父、西国の百観音を回り、さらに本四国でお遍路をしている時、ある札所で百観音を全部回ったことを話したら、そこの札所の人に「地元には足立坂東の観音霊場があるはずだが、地元の霊場をないがしろにするとは何事か」と叱られ、菅笠においずる姿でこの御開帳期間、足立坂東の巡礼をしているそうだ。ここの霊場、全国のローカル霊場を網羅した「全国霊場巡拝事典」(大法輪閣)にも載っていないので知る人ぞ知る存在とばかり思っていたのだが、お四国の札所にこの霊場の存在を知っている人がいたとは意外である。観音様の力、やはり侮れず。

【御詠歌】まよいしも いつかこしぬる みづせがわ
                                               ふかきめぐみに うかぶうれしき
ちゝはゝと たのみをかけし をいづりを
                                               かたじけなくも をさむこのてら

(4月11日巡礼=蕨市塚越3-2-14)
※定正寺の地図はこちら

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天候にも恵まれ、いい気分で番外含め35のお札所を回ることができて良かった。どこのお札所でも、地元の方々による心のこもったお接待があり、ありがたい限り。瀬戸内の「島遍路」と同じ温かさである。一部の札所で御開帳を見合わせたのは残念だったが、5年後の総開帳では、全部のお札所で観音様とのご縁を深められるのを願って、つたない巡礼記をひとまず「打ち納め」とさせていただく。

※本巡礼記の内容について、各町内会や札所・別当寺など関係先への問い合わせは御遠慮いただくようお願いします。内容についてのご質問は、左側メニューの「お問い合わせ」からどうぞ。

足立坂東観音めぐり(7)

お出かけ 寺社巡礼 御朱印 日記 観音霊場 足立坂東三十三観音 霊場巡礼

7日の足立坂東三十三観音巡りの続き。まだ時間があるので、戸田・川口方面のお札所を頑張って回る。

 

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札所22番 龍光山不退院常福寺

海禅寺からさらに東に向かい、札所22番の常福寺に向かう。裏手にある「参詣者用駐車場」には止めるスペースがなかったが、山門側にちゃんと巡礼者用のスペースが確保されていた。

常福寺は浄土宗のお寺で、札所本尊は聖観世音菩薩(浄土宗寺院なので言わずもがなだが、お寺の本尊は阿弥陀如来)。観音さまは境内にある観音堂に祀られている。今回の御開帳はどこの札所でも茶菓のお接待があり、「お下がり」が頂ける。こちらの札所のお接待は葵の御紋の入った瓦せんべい。袋を見ると増上寺関連の品のようだ。そういえば、江戸観音めぐりでも浄土宗のお札所で瓦せんべいを頂いたことがあったが、瓦せんべいと浄土宗って何か関係があるのだろうか。お下がりを入れる袋には、観音さまのお姿が描かれている。大事にしないと。御詠歌入りの紙風船も頂けた。子供連れのお参りにもお勧めの札所である。

【御詠歌】しもとだに しらでつもりし をいのゆき
                                          きえなんのちを たのみおくかな

(2009年4月7日巡礼=戸田市中町2-4-11)
※常福寺の地図はこちら

 

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札所25番 最勝院

荒川の堤防に沿う形で、札所25番の最勝院へ。これより川口市内のお札所となる。駐車場が見当たらなかったので、向かい側のコインパーキングに車を止めてお参りする。

こちらは真言宗智山派のお寺で、本尊は十一面観世音菩薩。
実はある札所で、「25番も開帳を見合わせているらしい」という話を聞いていて、不安を抱きながらのお参りだったのだが、参道の入り口に御開帳を知らせるポスターが張られていて、ちゃんと回向柱も建っており一安心。
こちらは本堂の2階に仏間があり、外からは九十九折の階段で上がっていくのだが、善の綱はちゃんと階段に沿って張られていた。作業が大変だっただろうに…。

最勝院には本尊の十一面観音のほか、屋外には石像の子安観音も祀られている。慈悲に満ちたいいお顔をである。

【御詠歌】ごくらくを いづことひとは いゝづかの
                                         とはぬさきより まつかぜのおと

(2009年4月7日巡礼=川口市飯塚1-15-24)
※最勝院の地図はこちら

 

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札所24番 平等山善光寺

荒川沿いにさらに西に進み、JR京浜東北線などのガードをくぐって、札所25番の善光寺へ。荒川の「スーパー堤防」上にある珍しい立地で、JRの電車から本堂がよく見えるから、ご存じの向きも多いかもしれない。

善光寺は真言宗智山派のお寺で、札所本尊は聖観世音菩薩。
本堂周辺には御開帳を知らせるポスターの類が一切張られておらず25番の一件もあったので不安だったが、本堂の扉を開けると中にちゃんと告知がしてあり、一安心。2階の仏間でお勤めさせていただく。

浄土宗と天台宗が事実上共管している長野の善光寺とは宗派が違うが、名前の通りにお寺の本尊は一光三尊の阿弥陀如来(いわゆる阿弥陀三尊)。阿弥陀三尊を祀る寺社でつくる「全国善光寺会」の会員でもある。江戸時代には手軽な江戸近郊からの善光寺参りや、足立坂東札所の玄関口として賑わったそうだ。御朱印を頂く時に、信州善光寺の御開帳の案内も頂戴する。そういえば、善光寺会の霊場もあるんだよな…。

【御詠歌】くらきより くらきにまよう われわれを
                                           みちびきたまへ よきひかりてら

(2009年4月7日巡礼=川口市船戸1-29)
※善光寺の地図はこちら

 

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札所27番 良光院

帰宅しようと北に進路を取ったのだが、札所27番の良光院の近くまで来た時に時計に目をやると午後4時半を少し過ぎた所。ダメもとでお参りすることにした。

良光院は浄土宗のお寺で、札所本尊は聖観世音菩薩。コンパクトな境内だが、本堂とは別に観音堂があって、札所本尊はそちらにお祀りされている。観音さまのお顔がちょっと優しげに見えるのは気のせいか。

観音堂で堂守をされていた女性に来意を告げると、「どうぞお参りしてください」とのこと。御厚意に甘えて、本堂にある納経所にいらっしゃった御住職に朱印帳を預けてから、観音さまの前でお勤めさせていただく。
お勤め中には背後で随分と人の気配を感じたのだが、最後に御詠歌を唱えてからお礼をしようと振り返ると、お寺や手伝いの方がずらり勢ぞろいw 御住職の前で下手糞な読経と御詠歌を披露したわけで、穴があったら入りたい気分だが、「ご詠歌まで唱えて頂いて…」と言われ、少しほっとする。

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コンパクトなお堂だが、中には御詠歌の入った大正時代の扁額が掲げられている。よく見ると、「足立坂東拾七番観音」とあり、居合わせた皆さんと首をひねるが、経緯の分かる方は誰もいない。埼玉県のホームページで見ることができる足立坂東霊場の開山記原本の絵図には27番となっているし、戦前の一時期、札所番号が入れ替わったことでもあったのだろうか。謎である。

【御詠歌】よろづよを ふれどまつばの しもあをき
                                                   みのりのはるは ときはなりけり

(2009年4月7日巡礼=川口市中青木4-15-3)
※良光院の地図はこちら

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残るお札所は、2番、9番、26番、33番の4枚。何とか御開帳最終日の11日に回れそうである。

足立坂東観音めぐり(6)

お出かけ 寺社巡礼 御朱印 日記 足立坂東三十三観音 霊場巡礼

2009年4月7日巡礼分の続き。
お昼を過ぎた所なので、まだまだ頑張って回る。

 

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札所16番 三宝山自性院徳祥寺

普門寺からさらに南に下って、札所16番の徳祥寺に向かう。北関東系の大型家電系の店の角を曲がる所があるのだが、マナーの悪い車が多く、危ないこと。

徳祥寺は真言宗智山派のお寺だが、今回回るお札所の多くと同じように、実質は地区管理のお堂のようである。お別当は同じ戸田市内の慈眼寺の由。本尊は正観世音菩薩。

近くには首都高速の高架も通っているのだが、境内は静かなもの。向かい側には「村の鍛冶屋」のような趣の、どこからか焼玉エンジンの音が聞こえてきそうな小さな農機具屋さんが現役で頑張っていて、この一角だけは別の時間が流れているようだ。

昭和の終わりに建て直されたというお堂の中には、観音講中が千手観音を囲み読経する姿を描いた「千手観音供養図絵馬」が掲げられている。但しこの絵馬は戸田市の指定文化財で、お堂に掲げられているものはレプリカだとか。

【御詠歌】みほとけに はなをさゝげし わたづみの
                                                みめそのまゝに うかぶこのてら

(2009年4月7日巡礼=戸田市美女木7-4-1)
※徳祥寺の地図はこちら

 

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札所17番 普門山平等寺

進路を東に変えて、札所17番の平等寺に向かう。ここからはしばらく、東に向かってほぼ一直線上にお札所が続く。

平等寺は真言宗智山派のお寺で、本尊は正観世音菩薩。ここからはしばらく有住の札所となる。
参道の中間あたりに枝垂桜が植えられていて、お伺いした折はちょうど見ごろ。納経の対応をされていた御住職と、花の話などで盛り上がる。

こちらのお寺は保育園や幼稚園も経営されている。10日が入園式の由で、「桜がそれまで持つかなあ」と、御住職は気がかりな御様子だった。

【御詠歌】あられふる おとにをどろく たまざさめ
                                           うきよのゆめを さとるあけぼの

(2009年4月7日巡礼=戸田市笹目6-5-4)
※平等寺の地図はこちら

 

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札所18番 観音寺

そのままバス通りを東に向かい、札所18番の観音寺へ。

観音寺は真言宗智山派のお寺で、本尊は如意輪観世音菩薩。
境内は広く手入れが行き届いていて、桜が真っ盛りのお庭が美しい。伽藍も堂々としたものだ。
ここの札所もなかなかフレンドリーなお寺で、本堂の前ではお寺の子どもら数人が遊んでいる。御住職の奥様が巡礼者への対応をしていて、本堂でお勤めを終えると、内陣の一番奥にある観音さまの前に案内してくださって「心行くまで拝んでください」と心配りをして頂いた。

【御詠歌】たがうへし ぽたへのたねの もへいでて
                                       いまぞむかしの はなをみるかな

(2009年4月7日巡礼=戸田市新曽1791)
※観音寺の地図はこちら

 

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札所19番 瑞光山海禅寺

観音寺から中央通りをさらに東に進み、札所19番の海禅寺に向かう。

海禅寺はある程度寺の名前で察しがつくように臨済宗建長寺派のお寺で、本尊は十一面観世音菩薩。
境内は禅宗のお寺らしく、簡素な佇まい。こちらでも御住職自ら納経の対応をして頂いた。霊場の縁起を記した開山記も置いてあって、一冊求める。

足立坂東霊場で、海禅寺は有住札所唯一の臨済宗寺院。無住札所まで含めれば札所9番の二ツ堂のお別当も臨済宗のお寺である。

【御詠歌】ひたすらに いのれふくじゆの かいぜんじ
                                 なみかづかづに ふかきちかいを

(2009年4月7日巡礼=戸田市上戸田3-7-18)
※海禅寺の地図はこちら

 

(2009年4月7日巡礼分続く)

足立坂東観音めぐり(5)

お出かけ 寺社巡礼 御朱印 日記 観音霊場 足立坂東三十三観音 霊場巡礼

7日の火曜日は、有給休暇を取って足立坂東三十三観音巡りの続きに出掛ける。土曜日と日曜日だけじゃ、番外さんを含め35札所はとても回れないw
今回は、JR埼京線沿いのお札所を回るが、公共交通機関の関係からマイカー巡礼にした。

 

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札所13番 寶栄山如意輪寺

ちょっと朝寝坊してしまい出発が遅れる。平日だし裏道を使ったが、家から札所13番の如意輪寺までは車で1時間40分ほどかかった。ここの札所は駐車スペースがなく、数百メートル離れたダイエーのコインパーキングに車を止めてお参りする。

札所13番の如意輪寺は、「田島観音」の通称で知られる。お札元発行のガイドブックには真言宗智山派の寺とあるが、実際には地区で管理しているお堂のようだ。お寺の名前からも察しがつくだろうが、本尊は如意輪観世音菩薩。

境内は結構広く、参道沿いに吊るされている「開扉」と書かれた赤い提灯が巡礼者を迎えてくれる。境内の奥には鐘楼があり、ちゃんと鐘が吊るされている。除夜の鐘をつくことができるのだろうか。境内には集会所もあって、文字通り地域の拠り所となっているようである。

私がお勤めを済ませるのと入れ違いに、札所9番・二ツ堂の講の皆さんが20人以上で参拝に訪れる。お揃いの手拭いを半袈裟のように下げて、なかなか粋である。

【御詠歌】みわたせば あきのたじまの ほむしろに
                                         しくものもなき のりのにはかな

(2009年4月7日巡礼=さいたま市桜区田島3-28-9)
※如意輪寺の地図はこちら

 

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札所14番 四谷観音寺

車を止めたダイエーの駐車場から南に下り、札所14番の四谷観音寺に向かう。こちらは境内に車を止めることができた。田島観音からは歩いても10分ほどの距離である。

四谷観音寺は一応真言宗智山派に属するが、田島観音と同じく地区で管理するお堂。本尊は聖観世音菩薩。
お堂でお勤めしようとすると…般若心経の経本がない。どうやら田島観音に忘れてきたようだ。以前浅草寺で頂いた、十句観音経を唱えるのに使う経本に般若心経も載っているので、とりあえずそちらを使う。

お勤めを済ませると、先ほどの二ツ堂の講の皆さんがやってきた。年配の女性が私を見つけて、田島観音で経本を預かっていただいていることを教えてくれる。恥ずかしい限りだが、心配りに多謝。

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こちらのお堂も参道沿いに提灯が飾られているが、地区の方の手書きの絵と言葉が面白く、思わず見入ってしまう。

【御詠歌】うまれくる しなのよつやは ありぬとも
                                   ひとつはらすに のりのみちかな

(2009年4月7日巡礼=さいたま市南区四谷3-7)
※四谷観音寺の地図はこちら

 

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札所12番 鶴住山広田寺観音堂

般若心経の経本を受け取りに田島観音へ寄ってから、札所12番の広田寺に向かう。四谷観音からは歩いて10分足らずである。こちらでは、札所に隣接する自治会館に車を止めさせていただく。

広田寺は「沼影観音」の通称で知られる、地区管理のお堂。本尊は聖観世音菩薩で、天台宗のお寺が別当を務められているようだ。

境内が児童公園になっていて、子どもたちが元気いっぱいに遊んでいる。時折訪れる巡礼者を、不思議そうに見つめて親に尋ねている子どももいた。桜がちょうど満開。あまり知られていないようだが、観音堂の裏手には文殊菩薩がお祀りしてある。どうも由緒深いお寺のようだ。
札所23番・前川観音の項でも記したが、こちらのお札所は講がしっかりしていて、団体参拝も熱心な御様子だ。

【御詠歌】むつのなみ たつともまゝよ ぬまかげの
                                               にごりにしまぬ はすのうてなに

(2009年4月7日巡礼=さいたま市南区沼影1-6)
※広田寺の地図はこちら

 

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札所11番 白幡観音堂

沼影観音から南西に進み、札所11番の白幡観音堂に向かう。こちらは、中山道に面した札所である。沼影観音からは歩いて15分ほどか。バス停がすぐ目の前にあり、浦和方面から公共交通機関で巡礼するときは、浦和駅からこちらまでバスで来て、お参りを済ませたら田島観音までバスで行ったほうがいいかもしれない。

白幡観音堂は地区管理のお堂のようだが、真言宗豊山派に属している。本尊は聖観世音菩薩。
こちらの札所は周囲を高層住宅に囲まれ、お堂の周囲だけが昔の雰囲気を漂わせている。ここでも境内の桜が見事。

お堂の中では、本尊の聖観世音菩薩と並んで如意輪観世音菩薩も祀られていて、併せて御開帳されていた。堂守をされていた地区の方に如意輪観音を祀るようになった由来を尋ねたが、詳しいことは分からないという。

ご朱印にお姿を添えていただいた。ありがたい限りである。

【御詠歌】むかいとり たもうときには ありがたや
                                           みなみのそらに たまのしらはた

(2009年4月7日巡礼=さいたま市南区白幡4-14-25)
※白幡観音堂の地図はこちら

 

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札所15番 普門寺

白幡観音から、裏道を辿ってさいたま市と戸田市の境が入り組んだ地域にある札所15番の普門寺に向かう。

こちらは地区管理のお堂で、本尊は聖観世音菩薩。
お堂の中には、本尊を含め3体の観音さまが祀られている。堂守をされていた方に由来を伺うが、先ほどの白幡観音同様、詳しい縁起は分からないという。

こちらはお堂の横に庫裏のような建物があって、ちゃんと表札が出ている。無住の札所と伺っていたが、どうやらお留守番の人を置いているようだ。同じような形態のお札所は豊島八十八カ所にもいくつかあるようだが、物騒な御時世、無住のお堂でもこうした管理が望ましいのは言うまでもない。

お昼は近くにある、埼玉県民おなじみのファミレス「馬車道」で頂く。ハンバーグとコーンコロッケのランチだったが、なかなか美味。

【御詠歌】ただたのめ あまねくかどに しなじなを
                                        もらさでてらす ありあけのつき

(2009年4月7日巡礼=さいたま市南区内谷5-16-3)
※普門寺の地図はこちら

(2009年4月7日巡礼分続く)

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